十竹齎書画譜

先に紹介した『十竹齎箋譜』と同じ胡曰従によって
1619年〜1627年に中国で刊行された彩色木版の、絵と書のテキストとなる本です。

写真にあるように、書画、墨華、果譜、☆毛、蘭譜、竹譜、梅譜、石譜、の8冊からなります。
書画の巻には、「臥遊」の皆さんにはおなじみの、蘭の葉の描き方から始まります。
(☆には令へんに羽という漢字が入ります。読みは「れい」です。)

その他の巻には、それぞれ異なった人々が毛筆で書いた詩と、
その詩に合った絵が交互に刷られ、全部で340余りあります。



雪化粧をした、紅梅です。
この絵に対して、次の項ではこのような詩が添えられています。

『芥子園画伝』同様に、この本も江戸時代に日本へもたらされ、
日本の多くの画家たちに多大な影響を与えました。
特に文人画家と呼ばれる人々は、競ってこの本を写し、学びました。
田能村竹田、岡田米山人などの作品からも窺い知る事ができます。
今から200年前にも、この本を手に画を学んでいた日本の人達が多くいたのです。
私はこの本を開き、筆跡を写しながら、画の技術はもちろんのこと、画題や書、詩を楽しむことで、
彼らの足跡を辿っている様な気になり、とても嬉しくなります。
写真の家蔵本は清末、光緒五年(1879年)刊の重刻版で、
胡蝶装に仕立ててあり、中華民国以降の刷りだと思います。
しかしたとえ普及版とはいえ、墨や絵の具で汚すことは避けたいと思い、
画の練習の時には、印刷本を使っています。


この本は、昭和52年に京都書院より出版された、原版影印本で単色のものですが、
元の版の程度が悪く、あまりお勧めできません。
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