硯
(その2)
中国や日本には多くの硯の産地があります。
今回紹介する硯は、中国の歙州(きゅうじゅう)の硯です。
大変良質の硯材を産するところで、そのうえ埋蔵量も多く、
安価な普及品から、高級な硯までさまざまな硯が作られています。

最近手に入れた硯で、新しいものです。
(新硯)
新しいと言っても、硯の材質のほとんどは石なので、
作られて20〜30年くらい経っていても判りません。
この硯は金星、金暈(きんうん)という、
石紋がとても美しいのでここで紹介することにしました。
少し水で濡らすと判りやすいです。

小さな点が金星。雲のように漂って見えるのが金暈です。
もちろん墨を磨っているときには、ほとんど見えませんが、
硯を洗っていると、墨の汚れが落ちるにつれて現れてきます。
私が思うには、金星、金暈の出る硯は、
歙州の石材としては、特に良いとは思いません。
もっと安価でも歙州には墨を磨るのに良い硯はあります。
しかし10cm×8cmの小さなものなので、
掌に載せ、光に当てながら眺めて、愛玩するには楽しい硯だと思います。
BACK