・酒温器・

この画像だけでは、何に使うものかは、想像し難いと思います。

蓋を開けると、中には小さな杯が一つ、ちょうど口の部分に乗るように収まっています。
この器は酒温器(しゅおんき)と呼ばれ、簡単に言えば、一人用燗器ということになります。
器に湯を入れ、そこに酒を注いだ杯を収め、蓋をします。
あっという間に「熱燗一丁あがり!」です。
この酒温器は清朝後期に景徳鎮で焼かれたもので、たいへん上出来のものです。
精巧に作られた、蓋のつまみ部分は播桃を模っています。
この桃一つを食べると三千年長生きできるといわれる吉祥図案です。
胴の部分には、髪の毛よりも細くて繊細な線で、のんびりくつろぐ文人の姿が毛彫りされています。
背を向けている君子の左脇には、巻物が十本ばかり束ねて巻かれています。
杯には長春を意味する薔薇の図案です。
これらの図案や意匠が、下戸の私のチェックをクリアした訳です。
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