・偶作・


 梨花鮮白満天空  梨花鮮白にして天空に満ち

 桜片繽紛乍入籠  桜片繽紛(ひんぷん)として乍(たちまち)籠に入る

 誰謂静寧佳啜茗  誰が謂う茗を啜るを静(せい)寧(ねい)に佳いと 

 夭夭灼灼尚蒙蒙  夭夭灼灼(ようようしゃくしゃく)尚(なお)蒙(もう)蒙(もう)

 一東韻正格平起

 


 鮮やかな白い梨の花が折からの風で空一面に満ち

 桜の花びらは梨の花びらにもつれ散り、

 茶を楽しもうとして手にしていた籠にたちまち入ってきました。

 茶を啜ると心が静かで穏やかになると誰が言ったのでしょう。

 晴れ渡った春空に花の散るさまはあまりにも美しく、

 心は若々しく弾みより一層盛んになり

 それでも花びらはますます盛んに覆いつくします。

数年前に、庭の八重桜と梨の花が同時に散り、谷間から吹き上げる風に

舞うさまがあまりにも美しく、思わず詩に残しました。

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