四季の草花

・鉈豆・
(なたまめ)

奇妙な形です。
山居の小さな畑で育った大きな鉈豆です。
長さは30センチを超えています。

名前の由来は、ごらんの通り刀のような形をしているからでしょう。
中国では刀豆と呼ばれています。

原産は熱帯アジアで「ジャックと豆の木」のモデルになった蔓とも言われています。
そういえば、しっかりとした蔓が、あっという間にかえでの木の天辺まで登っていました。

生育した実を、あまり見かけることの無い豆ですが、
若い鞘はスライスして福神漬の中に入っています。
そう、剣先のような形をした、薄いのです。そういえばお解かりでしょう。

余談ですが、福神漬は江戸時代の黄檗宗(禅宗)の僧侶了翁が考案した漬物です。

茶席に、盛り物飾りとして盛ってみました。
大きな葉盆に冬瓜、南瓜、鉈豆です。
雅題は「子孫萬代」です。

瓜の中にはたくさんの種が入っていて、
1個の実から取れた種を来年に撒くと100倍に増える、
といわれるところから、子孫繁栄を意味します。

また「蔓」と「萬」は良く似た発音になり、蔓は帯状なので、「帯」を意味し、
「帯」と「代」も良く似た発音から、「代」を意味します。
以上のことを、まとめますと「子孫萬代」となります。

畑で葉陰にひっそりぶら下がっている鉈豆でしたが、
茶会では、1日だけのヒーローです。

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