・早春の雪・



夕方に、ついうとうとと眠ってしまいました。
目が覚めると、すっかり夜も更け、窓から月明かりが射していました。
眠っている数時間の間に、あたり一面を雪が覆っていました。

梅です。
「冰姿雪魄」「是雪是梅花」文人たちが好んだ画題です。
凛と引き締まった空気の中に、雪を纏った梅花数輪。
限りなく清らかで美しいのです。



雪を降らせた雲はすでに遠くに去り、天頂に煌々と満月です。



「暗香籠月」「月林散清影」
月影のシルエットに浮かぶ梅樹もまた、文人たちの好んだ画題です。

雪の積もった夜の満月はとても明るく、蛍雪の語に偽りはありません。
寒さに肩を丸めながらも、しばらく梅花と戯れていました。

いつの間にか「弄花香満衣」(花を弄して香り衣に満つる)
四君子の一つである梅。月夜と弄して、私も一夜の君子の仲間入り。

BACK