・芭蕉・



夏の暑い日差しを遮ってくれる、有り難い植物です。
中国南部や東南アジア原産で、文人の故郷、江南地方にも多く見かけ、
この芭蕉を愛した文人は数多くいます。

そんな彼らを「蕉迷」と呼びます。
それ故、文人画にもよく登場し、この大きな葉の下で昼寝をしていたり、
茶を淹れている隠者の姿が描かれてます。





唐代の文人僧懐素は書家として大成しましたが、
この芭蕉の葉で書の練習重ねた結果だといわれています。
彼も「蕉迷」の一人です。

大きいものだと1枚の葉が2メートルほどもあり、大雑把な葉に見えますが、
この芭蕉の葉陰に潜り、仰ぎ見てください。
夏の強い日差しが、葉の重なりに爽やかな緑のグラデーションを演出しています。

蝉が無き止まぬ午後。
人目に付かない、そよ風吹く涼しげな緑の天蓋の中で、昼寝としましょう。



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