・萱草・
(かんぞう)
文房の窓の下に植えてあります。
日本の野草にしては、かなり華やかな花です。
忘憂草、宜男花の別称もあります。
「詩経」にこのような詩があります。
焉得☆草 どこかに☆草(萱草)はないだろうか
言樹之背 (あれば)北房(私の部屋)の庭に植えておくのに
願言思伯 彼方の事が忘れられず
使我心痛 やるせなさに私の心は痛みます。
※上記の☆は、ごんべんに「媛」のつくりのような字なのですが、少し違います。
意味は「忘れる」です。
中国では昔から萱草は憂いを忘れさせてくれるものと言われてきました。
愛する彼方に会えない憂いを、萱草で忘れようと云うのです。
私が文房の窓の下で育てている訳もそういう事です。
特に憂いはありませんが、その時になってからでは遅すぎるからです。
またこの萱草の花を身に付けていると、男の子に恵まれるとも言われてきました。
朝目覚め、文房に入ると、目下に鮮やかな萱草の一番花が咲いていました。
鹿の好物でもある萱草が、一年間難を逃れて開花までこぎつけました。
萱草は一日花です。
昼過ぎになって、庭へ出て花を採り、
飾りだなの上に置いてある手作りの篠笛の横に添えてみました。
あと三時間余りの花の命です。
萎めばさっとゆがいて、夕食の添え物にします。
(根は有毒なのでご注意を)
BACK