・講演会のご報告・
京都府医師婦人会主催の講演会に招かれました。
その時の様子をご報告いたします。
日時 平成20年6月26日
会場 グランヴィア京都ホテル源氏の間
「文人趣味への誘い」と題された講演と障壁画ライブで、
おかげさまで、無事終えることができました。
この企画をされた辻先生はじめ「文人趣味臥遊」宇治教室の皆さんに、心より御礼申し上げます。
当日は京都府下全域より100名を超える参加者があり、
とても熱心に講演を聞いて頂きました。
講演の内容は、
「文人趣味について」「歴史背景や思想」「文人趣味について書かれた本の解説」などです。
約1時間の講演のあと、 事前にお渡ししておいた漢詩の世界を、
皆さんと一緒に想像して、襖4枚に描きました。
杜牧先生詩
水接西江天外声
小斉松影払雲平
何人教我吹長笛
与倚春風弄月明
まずは詩に出てくる松の木です。
皆さんの多数決により、松の木は1本と決まりました。
松の下に小斉(小さな東屋)を描き、杜牧先生を描き添えます。
杜牧先生は家の中?松の下?・・・多数決の結果、庭の松の下と決まりました。
西江の向こう岸の山の上に、満月が見えます。
参加された皆さんも、すっかり画の世界へ・・・・
残念ながら時間が来てしまいました。
とりあえず、最後に杜牧の詩を題して、落款を添えてひとまず完成です。
およそ40分ほどの時間でした。
もう一度詩を読んでください。
「何人教我吹長笛」誰か私に笛を教えてくれませんか
とあります。
杜牧先生は、江の音、月の明かり、春風に、あと笛の音を欲したのでしょう。
そこで、最後に自作の篠笛で1節。
これで完成です。
この障壁画ライブは、決して新しいものではなく、
江戸時代より昭和初期まで、頻繁に行われていた「席画」といわれるものです。
当時、文人画家たちは、文人趣味に理解のある富裕層達に招かれ、
しばらくその家に滞在し、襖やつい立て、掛け軸にする絵などを描きました。
今でも古い立派な家に、多くのつい立てや襖絵が残されているのは、そのためです。
しかし、残念ながら今では完全に失われた文化と言えるでしょう。
せめてこのような形でも、復活を願っています。
「文人趣味」
それは客と亭主、または作品と人が、それぞれ向かい合う世界では絶対ありません。
主人と客が混じり合い、画と人が一体となる。
そこに文人趣味的価値観を共有することで生まれる快楽があるのです。
わずか2時間程の時間でしたが、参加された皆さんと共に、
杜牧先生の世界へ旅に出かけることが出来た事に感謝いたします。
素敵な機会を与えて頂けましたことに、重ね重ね心より御礼申し上げます。
平成戊子 林鐘之月末日 松知菴主人 中谷正蔵 九拝
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