第2回 文人趣味臥遊研修旅行「江南の春」

3月29日から31日の3日間、蘇州、上海をめぐり、

中国明代、清代の文人たちの暮らしを体験してきました。

上海の朝。

いまや世界の最先端をいく上海。

戦前の上海バンスキング時代の人々が見たらどのように思うのでしょう・・・

今日は400年のタイムスリップを楽しみます。

上海から蘇州郊外の古鎮(古い村)錦渓で水郷めぐり。

船で立ち寄れる茶館を発見



陸に上がり散策。路地裏の石畳に古鎮の風情

間もなく蘇州の城内です。

運河に囲まれた街の様子がわかります。

クリークの水面とほぼ同じ高さに町があります。

菜の花の陰には廃船。枝垂れ柳の新芽が眩しいくらいに輝いて見えます。

数百年変わらぬ街の姿です。


さて今夜は今回の研修旅行のメインイベントです。

世界遺産の庭園「怡園」を借り切り、

中国江蘇省蘇州昆劇院の役者さんをお招きして、

私たちだけのために、名作「牡丹亭」を演じて頂きました。

そのうえ、演奏の皆さんもお招きして。

昆劇とは、中国を代表するとても洗練された伝統演劇で、

明代の文人や裕福な人々たちは、自分の屋敷に演者を招き、楽しみました。

ユネスコ世界文化遺産にも指定されています。

現代にこの世界を体感していただこうと臥遊が独自に企画し、奇跡的に実現できたのです。


柳夢梅役の役者さんは、若手では最も注目されている周雪峰氏。

今京都南座で公演されている「楊貴妃」で、坂東玉三郎の相手役を演じている役者さんです。





明代の文人たちと同じように、蘇州料理を頂きながらの観劇です。

とても手の込んだ料理も。


まずは、無謀ともいえる企画を実現していただいた多くの皆さんにお礼を申し上げます。

こんな贅沢な時間を過ごさせて頂いた事に感謝いたします。

また、出演を承諾いただいた中国江蘇省蘇州昆劇院の皆さんにも改めてお礼申し上げます


このように屋敷の中で昆劇を楽しむのが、本来のすがたです。

しかし、現代では到底不可能なことで、最初で最後の出来事だそうです。


繊細な声で歌う声は堂の中に響き、演者の指、足運び、視線、息遣い・・・

すべてが手に取るように感じることができました。

また、堂外での演奏は、歌の音とのバランスを配慮してのこと。

年配の方々でしたが、

「本来の姿であるこのような形で演奏したのは初めてで、とても興奮しました!」と。

嬉しいお言葉を頂きました。


食事を頂きながらの観劇となりましたが、今思い返すと、あまりにも贅沢すぎて、

役者さんに対しても失礼な・・・・・


長年の夢だった昆劇。

最高の夜でした。



観劇の後は「怡園」の中にある茶館に場所を移動してお茶です。

日本から持って行った茶器を使って玉露を頂きます。

お茶の後は揮毫の始まりです。

文人趣味臥遊と言えばこれがないと終われません。


茶器と共に持参した文房具を使って、合作です。

先生が蘇州の水郷を描き、同行の僧侶が賛を。

思い出の1点が完成です。

夜が更けるのも忘れて文人遊びは続きました・・・

夜が明けると朝もやに煙るビル群。

夢から現実へ?現実から夢へ・・・・

そうです、「怡園」で過ごした一夜が現実で、今私たちが暮らしている世界が浮世の夢なのです。

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